大会詳細

第35回 関西高校模擬国連大会

世界では、毎年さまざまな場所で模擬国連が開催され、概ね中学生から大学生まで何万人という若者が参加しています。この関西高校模擬国連大会はそれらの中の一つとして 1991年より京都外大西高等学校国際文化コースが中心となって開催し、高校生らの英語学習の発表の場ともなってきました。

模擬国連は、参加者が実際の国際会議のシミュレーション(模擬)を行うことにより、国連や国際政治のシステムについて、また国際問題や国家の対外政策決定力がいかに働くかを学習する目的で実施されます。一般的に、模擬国連では、国連の総会・各委員会・安全保障理事会の諸活動をシミュレーションします。参加する生徒は国連加盟国代表の役を演じ、国連の議題から協議事項を選び、討論します。実際に行われる国連の議事進行手続きに則り、それぞれの代表が担当する国の利益を守りながら世界の諸問題解決の交渉を行います。模擬国連の準備作業を行いながら、参加者は国際問題や国際組織の複雑さをよりよく理解できるだけでなく、国連に関する知識も獲得できます。模擬国連で代表する国の立場や政策目標を設定できるようになるには、参加者が代表を務める国の歴史、文化、外交政策などを調査・研究しなければなりません。会議のために準備をし、また参加することで、討論の方法や交渉技術、非公式協議の方法、コンセンサス(総意)の作り方、説得力のある文章の書き方、あるいは公の場での発表方法を学ぶことができます。

この関西高校模擬国連大会という機会を通じて、参加する生徒の皆さんが単に英語の運用能力を向上させるだけではなく、コロナ禍を乗り越え、何かしら地球市民として大切なことに“気づく”学びの場であり続けてほしいと願っています。

実施概要

開催日 2025年6月18日(水)~20日(金)
会場 国立京都国際会館
議題
The Global Refugee Crisis(世界的な難民危機)
現在の不安定な国際的状況の中で、増加し続ける難民の数は深刻な国際的危機となっています。各国政府、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)およびその他の機関は、難民の福祉を守るために協力し合い、短期的な人道支援のみならず、長期的な支援にも取り組んでいます。この長期的支援には、難民の受け入れ国または第三国への再定住、または安全が確保された後に故国に帰還することが含まれる場合があります。これらの選択肢はいずれも、教育、雇用、住居、言語、安全、人権など、難民にとって特有の問題を伴います。同時に、受け入れ国の先住民市民の権利が尊重されることが不可欠です。難民は地域社会にとって負担ではなく、むしろ恩恵となるべきであり、そのためには努力が必要です。第35回関西高等学校模擬国連(Kansai High School Model United Nations)の議題は、「緊急人道支援」「地域統合と再定住」「帰還」に焦点を当てています。参加する代表者たちは、これらの問題に対する現実的な解決策を提示し、議論します。
主催
関西高校模擬国連大会実行委員会
  • 委員長:長者 善高(京都外大西高等学校校長)
  • ディレクター:リサ・クロス(京都外大西高等学校教員)
  • 委員:参加校引率教員
協賛(予定) 公益財団法人 国立京都国際会館
後援(予定) 裏千家、大阪-神戸米国総領事館、表千家、学校法人京都外国語大学、京都市教育委員会、京都新聞、京都府教育委員会、京都ユネスコ協会、日本国際連合協会京都本部、模擬国連大阪実行委員会
参加校
(予定)
岡山学芸館高等学校、大阪YMCA国際専門学校、大谷中学校・高等学校、関西外語専門学校、関西創価高等学校、京都外大西高等学校、関西学院千里国際高等部、西大和学園高等学校、立命館高等学校、立命館宇治高等学校
参加生徒数
(予定)
約220名(全日程参加可能な生徒のみ)
連絡先
京都外大西高等学校 国際文化コース内
  • 模擬国連実行委員長 リサ・クロス
  • 関西高校模擬国連大会事務局長 久保井 一憲
  • [住所] 京都市右京区山ノ内苗町37
  • [電話] 075-321-0712(代表)
  • [FAX] 075-322-7733

時程

6月18日(水) 9:00 集合
9:30~10:30 開会式・基調講演
10:45~12:30 ブロック会議
12:30~13:30 昼食
13:30~16:30 ブロック会議
17:00 解散
6月19日(木) 9:00 集合
9:30~12:30 ポスタープレゼンテーション
12:30~13:30 昼食
13:30~16:30 第1回総会
17:00 解散
6月20日(金) 9:00 集合
9:30~12:30 第2回総会
12:30~13:30 昼食
13:30~16:30 第3回総会
16:45~17:15 閉会式
17:15 記念撮影→解散

ブロック会議

総会A・Bのそれぞれに3つずつのブロックを設置して1日目に各ブロック会議で話し合い、2・3日目の議論が決議にいたるよう協働します。ブロック会議では英語と日本語の使用時間がそれぞれ定められています。

ポスタープレゼンテーション

  1. 参加国は、本実行委員会が各校に貸与するポスター用掲示板(A1サイズ)を使用し、プレゼンテーション用のポスター掲示板を制作します。制作時間は30分です。
  2. 掲示内容については、写真などの視覚教材を用い、議題に関連する各国の状況や問題解決方法の提案、決議案などを紹介するものとします。
  3. 参加国を3つのグループに分け、各グループが順番に45分間のプレゼンテーションを行います。プレゼンテーションをしていない時間帯は、国連代表となる生徒はすべてのプレゼンテーションを聞くために会場内を巡回します。プレゼンテーション、質問、回答はすべて英語で行います。
  4. 各生徒は、総会における討論の参考とするために、あらかじめ配布された本大会用ノートに各国のプレゼンテーションの内容等を記録していきます。

総会

以下は、総会の立場として、参加生徒が各トピックに取り組む際に理解しておくべき内容です。総会はすべて英語で行われます。

第1回総会:トピック1「緊急人道支援」

総会は、1951年の難民の法的保護、権利および支援に関する条約とその1967年の議定書に基づいて定義された難民の概念を認識し、紛争、暴力、気候変動および自然災害の悪化により、故国を逃れる難民の数が増加していることを深刻に懸念し、さらに、世界中で難民の数が第二次世界大戦以来最も多いことを指摘し、受け入れ国および寄付者の貢献、特に人道的支援の資金調達が行われているにもかかわらず、支援の必要性と人道的資金の隔たりがますます広がっていることを懸念し、最も多くの難民およびその他の支援が必要な人々が女性と子どもであることを深く懸念し、国連の持続可能な開発目標(SDGs)10:不平等の削減、ターゲット10.7における、人々の、秩序だった、安全で定期的、かつ責任ある移住および移動を促進することへの取り組みに対する感謝の意を表し、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が、緊急支援が必要な難民および強制的に移住した人々が食料、住居、医薬品、清潔な水、衛生、そして衛生サービスにアクセスできるよう努めていることを完全に認識し、その取り組みが国連の持続可能な開発目標(SDGs)2:飢餓ゼロ、3:健康と福祉、6:水と衛生に基づいていることを理解する。

第2回総会:トピック2「地域統合と再定住」

総会は、1951年の難民の法的保護、権利および支援に関する条約とその1967年の議定書に基づいて定義された難民の概念を認識し、紛争、暴力、気候変動および自然災害の悪化により、故国を逃れる難民の数が増加していることを深刻に懸念し、難民が保護を求めた国で命の危険にさらされていたり、特別なニーズが十分に対応されないことを懸念し、難民の約74%が低・中所得国に受け入れられており、最貧国が22%を受け入れていることを強調し、世界中で1,440 万人の難民がいる中で、そのうち1%未満しか再定住のために提案されておらず、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の再定住プログラムに参加する加盟国はごくわずかであることを深刻に懸念し、難民の統合は地域社会にとって利益となるべきであり、負担ではないことを認識し、難民の成功した統合と再定住には、難民自身、地域住民および国際社会の間でのパートナーシップが必要であり、それはSDG 17(持続可能な開発のためのグローバルパートナーシップを強化し、実施手段を再活性化する)に沿ったものであることを認識し、UNHCRの「難民の第三国解決策:ロードマップ2030」において示されたように、難民の統合には差別禁止、家族の団結、住居、雇用および医療サービスへのアクセス、言語教育が重要であることを認識する。

第3回総会:トピック3「帰還」

総会は、1951年の難民の法的保護、権利および支援に関する条約とその1967年の議定書に基づいて定義された難民の概念を認識し、紛争や気候変動および自然災害の悪化により、故国を逃れる難民の数が非常に高いことを深刻に懸念し、難民が平和プロセスに参加する機会の限られた状況、住居、土地、財産の破壊および没収、そして生計を立てるための実行可能な機会がないことを深刻に懸念し、さらに、帰還は多くの難民にとって望ましい解決策であるにもかかわらず、2005年以降、彼らが安全と尊厳を保った状態で帰還する権利を行使できた難民の数は減少していることを指摘し、国連総会と国際社会が、難民が帰国する権利を行使できるよう、より協力し合いながらその条件をサポートすることを再確認した「難民に関するグローバル・コンパクト」(世界が一体となって難民保護を促進していくための国際的な取り決め)の重要性を強調し、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の帰還支援パッケージおよび再統合支援が資金不足であることを考慮し、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の、持続可能な開発目標(SDG)17「目標のためのパートナーシップ」を通じて、協力の構築と強化への取り組みに対して感謝の意を表する。

国立京都国際会館使用上の注意

6月18日(水)

  1. 開会式はRoom B-1で行いますので、9時に集合されましたら、学校ごとにRoom B-1前の本部にて受付をお願いします。受付が終わられましたら荷物を持ってRoom B-1に入り、学校ごとにまとまって着席して下さい。RoomB-1内での飲食は禁止です。旅行鞄などの大きな荷物は Room B-2前の控え室に入れて下さい(ご案内致します)。その際、貴重品は各学校で責任をもって管理して下さい。
  2. Room B-1前のロビー(ソファ等が置いてありますが少数です)は開会式前の待機場所として使用可能ですが、飲食は禁止です。これ以外の場所は、トイレ以外すべて立ち入り禁止です。
  3. 開会式終了後、すべての荷物をもってブロック会議を行う部屋に移動してください。ブロック会議はすべて5階のRoom 501・509・510・552・553・554・555の各部屋で行います。昼食等の飲食は、これらの各部屋内でお願いします。部屋の外のフロアはすべて飲食禁止です。また、5階の各部屋の外にあるベランダへの立ち入りは禁止です。
  4. 引率教員控え室はRoom 552となります。引率教員の飲食はRoom 552でお願いします。
  5. 教員・生徒ともにRoom 501・509・510・552・553・554・555以外の部屋もしくは階への立入りは禁止です。

6月19日(木)

  1. 総会はすべてRoom B-1・B-2で行います。Room B-1がコミッションA、Room B-2がコミッションBとなります。9時に集合されましたら、生徒は荷物を持って、担当国の座席に着席して下さい。
  2. Room B-1・B-2前のロビー(ソファ等が置いてありますが少数です)は待機場所として使用可能です。これ以外の場所は、トイレ以外すべて立ち入り禁止となります。
  3. 備品(机・椅子)やマイクを、国際会館の担当者の許可なく移動しないで下さい。許可なく移動等をし、有線マイクのコードが外れたり、備品の移動によって施設が損傷したりした場合には、当該生徒・学校が賠償責任を問われることがあります。
  4. 飲食は、RoomB-1・B-2の会場内・会場前でのみ許可されていますので、遵守して下さい。

6月20日(金)

  1. 6月19日(木)の(1)~(4)に準じます。
  2. 閉会式はRoom B-1で行います。閉会式では各校代表生徒に参加証明書(英文)を授与します。閉会式終了後、記念撮影・清掃・解散の予定です。

その他の注意事項

  1. 大会期間中は、国立京都国際会館玄関よりご入館ください。
  2. 各階・部屋の配置等につきましては国立京都国際会館のホームページで事前に必ずご確認いただき、会場使用上の注意につきまして参加生徒の皆様に周知徹底をお願いします。
  3. 国立京都国際会館の新型コロナウィルス感染予防に関する基本的感染対策にもとづき感染対策を行いますので、事前に必ず当該ウェブページでご確認いただき、参加生徒の皆様に周知徹底をお願いします。
  4. 会場内にゴミ箱はありません。自分のゴミは必ず自宅まで持って帰って下さい(帰路途上のコンビニ等に捨てないようにお願いします)。
  5. 参加生徒の貴重品・荷物は各学校で責任を持って管理して下さい。盗難・置き引き等の被害につきましては、本実行委員会としては責任を負いません。
  6. 安全管理上、大会期間中の生徒の館外への外出は禁止とします。
  7. 昼食を館内でとる場合は、1日目は各ブロック会議の部屋で、2・3日目はRoom B-1もしくはB-2内の自席でのみ許可されていますので、遵守して下さい。館内のその他の場所で許可なく昼食をとることは厳禁です。
  8. 飲み物の容器は、飲み口を直接口につけて飲める入れ物(蓋をコップにして飲む形態ではない水筒や、ペットボトル)に限定します。飲食の際には、フロアを汚さないようにして下さい。
  9. 会館内では品位ある行動をお願いします(床の上に直接座ったり、ガムをかむ等の迷惑行為は厳禁です)。会議中のガムや飴類は禁止です。
  10. 会議中は、スマート・フォンや携帯電話等をマナー・モードにして下さい(アラーム機能はオフに)。
  11. 個人のスマートフォンや他のデバイス用の電源については、できる限り個人の充電器などを使用して下さい。
  12. 会議中は、引率教員が館内で必ず生徒の監督に従事して下さい。
  13. 安全管理上の観点から、大会関係者は必ず名札を身体前面の見える部分に付けて下さい。
  14. 大会中の事故については、実行委員会として応急措置はとりますが、それ以上の責任は負いません。
  15. 国際会館には医務室も常設してありますが、体調不良の症状が見られる場合は帰宅を指示する場合があります。

身装規定

  1. 関西高校模擬国連大会の身装規定は「ビジネスライク」です。襟付きシャツと、ズボンまたはスカートの組み合わせを適切な服装とします。
  2. 半ズボンやミニスカート、スニーカー、ジーンズ、パーティ・ドレスのように華美なものや露出度の高いものは本大会にふさわしくありません。
  3. 学校の正規の制服を着用しても構いません。制服とビジネスライクな服装の組み合わせでも可とします。
  4. カラー・コンタクト、アクセサリー類(イヤリング、ピアス、ネックレス、ベルト等に付けるチェーン類、ブレスレット、指輪、華美な髪留め、ネール・アート等)は学習活動に関係がありませんので禁止です。
  5. 頭髪の加工や化粧等については各校の校則に従って下さい。ただし、それらが校則で許可されている場合でも、本大会にはそれらが校則で禁止されている学校も多く参加していることと、本大会の教育的な主旨そのものを考慮・理解していただき、必要以上に華美・過度ではない身装で参加して下さい。

肖像権に関する取り扱い

各校の引率・監督の先生方は、下記の項目を必ず生徒にご確認の上、参加をお願いします。

  1. 本実行委員会が認めた報道機関等が撮影した写真が、新聞・雑誌・大会報告書・記録集及び関連のウェブ上等で公開されることがあります。
  2. 本実行委員会が認めた報道機関等が撮影した映像が、中継または録画放映されることがあります。また各種メディア媒体に編集され配布されることがあります。
  3. 本実行委員会が認めた報道機関等から、事前に本人または当該校の担当教員に承諾を得て、個人または学校に対し、撮影や取材を受けることがあります。
  4. 本実行委員会としての対応について
    1. 取得した個人情報を上記利用目的以外に使用することはありません。
    2. 特に事前の連絡がない場合、大会参加をもって、上記取り扱いに関するご承諾をいただいたものとして対応します。
    3. 個人情報等の掲載または公開等に関してのご質問は、関西高校模擬国連大会事務局までご連絡下さい。

ページ(補助生徒)

  1. 詳細ならびに参加校との調整は、後日、各校の担当教員間のメーリングリストによりお知らせします。
  2. ページとしてお手伝いいただく生徒の皆さんの待機場所はRoom B-1・B-2各部屋のギャラリー席(4階)です。各自の貴重品・荷物は各学校で責任を持って管理して下さい。盗難・置き引き等の被害につきましては、本実行委員会としては責任を負いません。
  3. ドリンクはRoom B-1・B-2各部屋のギャラリー席もしくはギャラリー席の間のソファ・スペースで飲んでください。飲み物の容器は、飲み口を直接口につけて飲める入れ物(蓋をコップにして飲む形態ではない水筒や、ペットボトル)に限定します。飲食の際には、フロアを汚さないようにして下さい。
  4. 昼食はギャラリー席の間のソファ・スペースでとってください。
  5. その他はすべて、上記「国立京都国際会館使用上の注意」に準じます。

見学

  1. 6月19日(木)・20日(金)の総会および閉会式を見学していただくことができます。6月18日(水)につきましては、一般見学を終日不可とさせていただきます
  2. 6月19日(木)・20日(金)の総会Room B-1・B-2および閉会式Room B-1は、会場内および4階ギャラリー席からも見学できます。
  3. 見学の方も、国立京都国際会館正面玄関よりご入館下さい(予約などの必要はありません)。ご来場されましたら、Room B-1前の大会受付デスクにてご記帳下さい。

その他

  1. 参加生徒・補助生徒につきまして、特に上記の各項目が遵守できない場合、各校の担当教員を通じて教育的指導をさせていただく場合があります。指導に従うことができない場合には、退出などの措置を含み、参加をお断りすることがあります。各自が感謝の気持ちをもってルールとマナーをきちんと守り、健全で意義のある機会にしましょう。ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
  2. リハーサル(Mock UN)
    開催日時 2025年6月1日(日) 14:00~16:30
    実施内容 リハーサル、ブロック会議
    会場 京都外大西高等学校(他校とのリハーサルはオンラインで行います)